オーガズム後の身体の状態

オーガズム中に体に発生する状況は、その後に起こるものよりもはるかに有名です。

私たち文化は、ほぼ完全にオーガズム到達に集中しています。オーガズムは中心であり、概ね1回だけ発生します。(人や状況によっては複数回)

オーガズム後に身体に何が起こるのか、なぜ起こるのか、その理由はしばしば混乱させるもので、奇妙で、率直に言って少し感情的に脆弱なものです。

 
一般的に、男性はオーガズム後、静かに眠りたがる、と思われています。しかし、女性と男性は本当にこのような異なる方法でセックス後の至福を経験するのでしょうか?

 
オーガズム後の状態は、快感に浸ること・愛を求める・男女別のセックス後の経験(男性は眠りたがり、女性は話したがる)と簡略化されていますが、実際はかなり複雑です。

オーガズムは男女双方とも、性器・器官・ホルモン・脳の間の大きな調整を含む、身体にとって主要な出来事です。

オーガズム後、非常に複雑なプロセスでもあることは理にかなっています。それは素敵なものではないかもしれません。(大規模な音楽祭の後の掃除を想像してみましょう)

しかしオーガズム後、男女が時々、求め、怒り、不機嫌になり、または混乱さえ感じるかもしれない理由を理解するために重要です。

ここに、オーガズム後に男女の体になにが起こるかについてを説明します。

リラックスするけど、それぞれ違う方法で

女性のオーガズムのメカニズムは、一連の急速でリズミカルな収縮です。

そして、収縮は膣内だけではありません。収縮は性器、肛門、子宮、骨盤底を一度に非常に急速に発生します。

しかし、それは脳を爆発させ、快感と幸福に満ちた「報酬」として、脳を大脳辺縁系のオピオイドであふれさせます。この化学物質の洪水には危険がないわけではありません。

それは、人をヘロインのようなものに夢中にさせる重要な要素です。

 
2011年の研究では、男女がさまざまな方法でこの幸福を示していることが示されました。

男性は、1950年代の漫画のように寝るだけではありません。彼らはセックス後に何かを食べたり、タバコを吸ったり、好意を求めたり、飲んだりします。

つまり、オーガズム後も別の快感の源を探し続けます。彼らの(オーガズムによる)ドーパミン分泌は終わりましたが、他の方法でそれを再現したいのです。

 
一方女性は、男性とコミュニケーションを取ったり、身体に触れたりして、パートナーとの絆を深めるのを好みます。彼女らはオーガズム後を楽しむことに集中し、別の快感を探したりはしません。

男性も女性と同じようにこれらを行うこともありますが、行いたいという気持ちはそれほど強くありません。その理由は、テストステロンのレベルとそれが行動に与える影響に関係していると考えられます。

女性は感情的な意識を取り戻す

オーガズムの重要な部分の1つは、一種の視野狭窄です。それは、屋外の音を遮断するだけではありません。

オーガズムは完全な集中に基づいて成り立っており、物理的・精神的に、他の刺激に対して事実上盲目になります。

そして、特に女性はオーガズムにとても集中します。

 
オランダの2005年の研究では、女性において、感情を調節する脳の一部である扁桃体と海馬が、オーガズムへ至る過程において「オフ」になることが示されました。

愛や心配などを心にとめるのではなく、完全に感覚と快感に集中します。脳を制御する行動の一部もオフになるので、恐れによって自身をコントロールすることもありません。

オーガズムが終わると意識は自分の体に戻り、意識が再調整され、感情的知性が戻ります。

それが次のポイントにつながります。

女性は絆を深める

「抱擁の化学物質」と呼ばれるオキシトシンは、人の絆の大きな部分です。例えば、母親は新生児を抱いているとき大量にオキシトシンを放出します。

科学者の間では、オーガズムの後、男女ともに下垂体がオキシトシンを放出することが一般的に同意されています

オキシトシンの放出は信頼感、安全性、感情的な開放感につながります。

 
しかし、2013年の研究では、オーガズム後の暖かくて夢のようなオキシトシンによる幸福は、全員に発生する経験ではないと結論付けました。

テストステロンはオキシトシンに拮抗し、その効果を鈍らせる可能性があるため、テストステロンレベルが高い人(一般的に男性、一部の女性)はオキシトシンの抱擁を経験しない場合があります。

 
驚くべきオーガズムの後、体の快感受容体(私たちの快感と報酬センターを制御するドーパミンを生成する)は、わずかに「疲れ」ます。

 
男性は射精により、ほぼ1週間、快感を最大限に感じることができなくなると示唆されています。男性の場合、体はオーガズムの後に文字通り自身を「枯渇」させるものなのです。

それは性的消耗と呼ばれ、原因はすべて脳内にあるようです。

雄のラットを使い何が起こったのかを観察していた科学者たちは、神経伝達物質をいじることでラットに再び活力を取り戻し、欲を復活させることに成功しました。

 
女性でも結果は同様になる可能性が高いです。

特に良いオーガズムの後、数日間セックスをしたくなくなることは、驚くことではありません。脳の化学物質が回復する必要があるからです。

また、ドーパミン受容体がうまく回復しない場合、怒りを感じたりするかもしれません。

女性は更なるのオーガズムへの欲求を感じるかもしれない

オーガズムがクライマックスと呼ばれるのは間違いではありません。

オーガズムは体、特に生殖器に蓄積された激しい一連の感覚の集大成であり、上手くいけばその感覚が大解放されます。しかし、女性にとって、時にそれは十分ではありません。

 
女性は、男性のようにオーガズムの後、長い「回復期間」がないため、生理学的にマルチオーガズムです。(連続して複数のオーガズムが可能)

私たちは、あらゆる意図と目的のために、休息なしに進み続けることができます。

 
女性は1回目の後、不満を抱く可能性があります。体の緊張がオーガズムよって完全に放散されていないためです。私たちの体は不機嫌で貪欲になります。

ただし、1度オーガズムに達すると、続けての2回めのオーガズムはより容易に得ることができます。

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